太陽光発電糸を使って布を作って、発電できたらすごい。
ところが太陽光発電糸について調べてみると、現代のテクノロジー開発の凄さを思い知ることになる。
小さいビーズサイズの太陽光発電素子と電気を流せる導電糸で出来た糸が太陽光発電糸。
太陽光発電糸を繊維に綺麗に織り込む技術は福井県工業技術センターが研究し、約3年かけて開発。実用化に向けてサンプル、太陽光発電テキスタイルを年内に出荷し、2〜3年後の事業化に向けて取り組んでいる。
「そんな織物が?!すごい!!」と思って調べてみたけれど、
カタカナの普段使わない言葉ばかりで、まずその言葉の意味から調べることになる。
繊維に機能性を持たせる「テクニカルテキスタイル」
まず「テキスタイル」って?
(Textile)英語で織物という意味。
世界では時代の先端の高度な科学技術で、繊維に機能性を持たせる「テクニカル・テキスタイル」を活用して新たな市場を創ろうとする開発が盛んになっている。
今年の5月には産業用繊維・不織物展示会「テクテキスタイル2015」が、ドイツのフランクフルトで行われ、世界各地から様々な製品が並んだ。
ここでのポイントは、ウエアラブルのテキスタイルということ。
科学分野に疎い私でも、Apple WatchやGoogle Glassといったウエアラブルのコンピューターはなんとなく知っている。
時代はウエアラブルなのだ。ウエアラブルが繊維分野まで開発がされているとは、なんとも映画の世界のようだ。
しかも、ここ最近アイアンマンを全てみたばかりなので、特にテクノロジーへの興味や期待度が上がっている。
「持つデバイス」から「着るデバイス」へ
Googleは年次開発者会議Google I/O 2015において、「Project Jacquard」という高度な技術プロジェクトを発表した。
衣服に織り込まれた繊維センサーによって、タップやスワイプなど簡単なジャスチャーで端末を操作することができる。
つまり着ている洋服がスマートフォンやタブレットなどのデバイスになるということ。
また、米マサチューセッツ工科大学は米陸軍と、服に話しかけると通信ができるスマート軍服を共同開発している。
「持つデバイス」から「着るデバイス」へ、その市場の成長も、10年以内に10億ドル規模(1ドルが115円として日本円で1150億円)と予想されている。
福井県工業技術センターの話に戻ると、ここでもテクニカル・テキスタイルの研究が活発に行われている。
電源をどうするかという課題に向き合い、太陽光発電糸を繊維に綺麗に織り込むことができた技術「太陽光発電テキスタイル」はウエアラブルの分野だけでなく、太陽光パネルが置けない場所にも曲げる、軽い、光を透過するなどの比較的利用しやすいのも素晴らしい。
ビニールハウスやテントその他いろんなところに設置している様子が想像できる。
素晴らしい日本の開発者の皆様の活躍とさらに事業化への道のりを期待したい。
今後も興味を持って知りたい情報だ。