2015年5月31日 日曜日 夜、アメリカ ニューヨーク州 ラガーディア空港(LaGuardia Airport)でサプライズは起こりました。
この日、ラガーディア発オーランド行のフライトは、悪天候のため離陸が6時間も遅れていたのです。
天気に関しては、お天道様にしかどうしようも出来ない事柄ですし、旅にトラブルは付きものです。
乗客たちは仕方がないと割切り、こればかりは急ぎであってもただ静かにゆっくりと雲が晴れるときを待つ他はありません。
時間がかかるほどに、空港ロビー内の雰囲気って「まだ?」が積もり積もっていき、どんどんと重くなります。
望まないアクシデントなので、当然の展開です。
真のエンターテイナー
「Nants ingonyama bagithi Baba♩」
重たい空気を切り裂くように、たくさんの人が一度は耳にしたことがあるだろうフレーズが歌に乗って聞こえたのでした。
映画 「ライオンキング」 でサバンナに太陽が登ってくるオープニングの曲 “サークル・オブ・ライフ / Circle of Life” です。
歌声の主はブロードウェイミュージカル「ライオンキング」のキャストでした。
生命の喜びと慈しみを歌うこの曲に、一様に待ちくたびれていた乗客の心とからだは潤い、空気は一変。
彼らの行動は、同ミュージカルのオーストラリアキャストが去年行ったサプライズをヒントに今回のアイディアを思いついたものでした。
以前のオーストラリアキャストによるサプライズというのは、ニューヨーク市の地下鉄車内でフラッシュモブで歌い、乗客を驚かせた内容のものです。
このとき、たまたま居合わせた同じくブロードウェイミュージカル 「アラジン」のキャストも参加。
「アラビアンナイト」を歌い、場を和ませます。
真のエンターテイナーの懐の深さと、キャスト同士のチームワークの高さは凄まじいものがあります。
そして、音楽ってやっぱりいいものです。
音楽が持つ力の素晴らしさを改めて実感しました。