イスラエルを拠点に世界中でダンス公演を行うバットシェバ舞踊団「DECADANCE」来日公演を福岡・北九州芸術劇場へ見に行ってきました。
3ヶ月ほど前の7月半ば、たまたま来日公演情報を知り「行こう!」と決めたバットシェバ舞踊団「DECADANCE」。
久々に足を運んだ劇場空間は、足を一歩踏み入れたときからもう刺激的な経験が始まっていました。
忘れ気味で薄くなっていた意識や感覚をたくさん思い出させてくれる公演になりました。
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バットシェバ舞踊団「DECADANCE」を見終えて
バットシェバ舞踊団「DECADANCE」の中でも一番生で見てみたかった、ステージに半円を描くようにダンサーが椅子に並んで座ったり立ったりして踊る作品は、思いの外、公演が開始してすぐに見ることができました。
たくさんの演者(ダンサー)が一つの舞台空間の中に存在しているマンパワーは、限られた数の演者だけではやっぱり醸し出せないものがあります。
演者が一丸となったときに発するエネルギーを体験できて、久々に大人数で作品を踊りたくなりました。
芸術監督オハッド・ナハリン(Ohad Naharin)の代表作品のオムニバスアルバム的作品が「DECADANCE」だと聞いていました。
実際「DECADANCE」を最初から最後まで見るとその通りで、一貫した一つのメッセージが伝わってくる作品って作りではなかったです。
独立した作品たちをショートフィルムとして、繋げて次々と見たような感覚といったほうが近い印象でしたね。
ミニマルな振付が心地いい
斬新な構成で「はじめてみた!」みたいな衝撃は少なめでした。
ミニマルな振付を何度も繰り返していく中で空間の表情が変わっていく様は、見ていて心地良さを感じます。
オハッド・ナハリンが考案した身体メソッドGAGAに関しても、少し話には聞いたことがある程度の知識で、公演中のパフォーマンスを見ていくにつれて、なんとなくGAGAがどういったメソッドなのか、見えてくる過程を感じれて、面白かったです。
予定が合えば、せっかくだしワークショップも受けてみたかった。。
自然とこぼれた笑顔が忘れられない
一番印象的に記憶に残っているシーンは、全プログラムが終わった後、何度目かのカーテンコールのときに、ダンサーの方々が会場いっぱいの鳴り止まない拍手で嬉しくなって、自然とこぼれた笑顔でした。
作り込まれて完成された美しいものを見るのももちろん好きだけど、やっぱりフッと浮き出る人間の生々しい感情を感じる瞬間がグイッと心を掴まれて、引き込まれます。
刺激をもらって膨らんだイマジネーションをまた自分なりのアウトプットで変換して発信していきたいですね。