「全然息してなかった!」
特にぼぅーっと気を抜いているときにありがちですが、自分でも驚くぐらいに息が浅く短かったりするときがあります。
しっかりとした深い呼吸をすることって普段でもなかなかできてませんよね。
呼吸は性格や行動力へも大きな影響を与えるのに、現代人は浅く、短い呼吸の人が多いです。セロトニン増やす!呼吸法で右脳の働きを刺激してハッピー体質になろう
深い呼吸を身につけることは、自分の中にブレない中心軸を作りあげることに役立ちます。
毎日している呼吸をより質の高いものへと高めていきたいですね。
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深い呼吸法のメリット
古来より日本には息の文化とも呼べる、深い呼吸を大切にした身体作法が型として身体に定着していました。
日本古来の芸道、狂言や落語、歌舞伎などを例にあげても、演者の長い息づかいとその技に魅了されます。
延々と続いて惚れ惚れしてしまう息の技が、その場空間の雰囲気を支配し、ぶれない精神のあり方、高い意識のコントロールを感じさせてくれて、気づけば観る者は魅了されています。
もともと日本では、深い息は生きていくために必要不可欠なものでした。
水汲み、火おこし、薪割り、土を耕す動作には、腰を安定させ、腹に力を溜める深い呼吸が必要だからです。
「着物」は、丹田あたりを固定する衣服です。
古来から着物を着ることで深い呼吸を自然と促す姿勢になります。
今では正座を長時間できない人が多くなりましたが、正座は息が乱れた状態では難しい座法です。
息は「自らの心」
漢字で「息」は「自らの心」と書きます。
心の安定=身体のブレを正す=腰を安定させる=深い呼吸なのです。
深い呼吸は身体と精神を結び、「今を生きる」を感じやすくする状態になります。
古い日本の生活様式では、深い呼吸法は当たり前に親から子へと受け継がれていました。
日々の生活の中で、無意識のうちに必要となり習得できていたからです。
日本人の生活様式が変わってしまった現代では、私たちは意識して深い呼吸を行わなければなりません。
知らず知らずのうちにしている呼吸が、あなたの精神力、行動力などの人としても器を決めています。
短い息では、脳の働きの持続性が短く、気が散りやすく、イライラしたりと精神も乱れがちです。
一つのことに向かって集中するためには、深く長く吐く息が大切です。
そして、息の流れを止めないよう、リズムよく動きと連動することが大切です。
リズムよく動き、流れる息のもとでは人は疲れ知らずといいます。
理想的な呼吸法は赤ちゃんの呼吸
赤ちゃんの息づかいはとても魅力的で理想的です。
身体全体で波打つような呼吸が、基本になります。
まずは吸ったり、吐いたりしている自分の呼吸に意識を向けて、なんの邪魔もせず感じてみてください。
潮の満ち引きや、波の打ち返しのような呼吸がそこにはあります。
腹式呼吸は、深い呼吸と腰に安定感をもたらします。
吸う息をお腹へ送り膨らませ、吐く息でお腹を薄く凹ませていく呼吸法です。
口呼吸をすると集中力が下がるため、鼻呼吸を意識してください。
深い呼吸で自分の中に確固たる中心軸を作り、誰かのためではなくまず自分の活動を飛躍したものにしましょう。
参考:齋藤 孝(著)「呼吸入門 (角川文庫)」