「広告は時勢を表している」と聞いたことがあります。
何気なくテレビを点けるだけでも沢山の広告情報がテレビCMから視界に入ってくるし、ネットを繋いでも、家の周りをフラッと散歩しただけでも否が応でも広告が目に飛び込んできますね。
その中から選ばれ、9月25日に発表された日本最大級の広告賞「2015 55TH ACC CM FESTIVAL」のテレビCM部門にあたるフィルム部門Aカテゴリー、総務大臣賞/ACCグランプリが時勢を表しすぎていて凄いことになってます。
ACCグランプリに選ばれたテレビCMは「東海テレビ/自社キャンペーン/総集編〜戦争を、考えつづける〜」です。
東海テレビ?自社キャンペーン?何だそれ?って”はてな”がいっぱい飛んでいませんか?
ざっくり説明すると、東日本大震災直後、テレビCMを自主自粛中に流れてたACジャパンのCMみたいなポジションのCMです。
九州在住の私はもちろん今までに一度も見たことがないCMでしたが、早速見てみると言葉がありませんでした。。
サッと読むための見出し
東海テレビ「戦争を、考え続ける」
東海テレビが製作し、ACCグランプリに選ばれたテレビCMは、「戦争を考え続ける」をテーマに、20代の女性記者が戦後70年の今の日本を象徴する現場を何カ所も取材。今の日本の姿をカメラで追いかけたドキュメンタリーCMです。
戦争を経験したおじいちゃん、おばあちゃん達と戦争を知らない世代の若者との間にある、戦争に対する大きな認識の隔たりを感じずにはいられません。
もしかすると、ACCグランプリに選ばれた原動力の一つに、戦争法案成立の影響が少なからずあるかもしれません。
でも、心に刺さってくるメッセージは本物です。
戦争を放棄した平和な日本でやっぱり在り続けて欲しいです。
AAC CM FESTIVAL テレビCM部門 歴代グランプリも見てみた
AAC CM FESTIVALって名前だけ聞くと、とっても陽気そうなイメージなのに、毎年ACCグランプリはパンチの効いたテレビCMなのか、、気になって調べてみました。
当時好きだったテレビCMから初めて見たテレビCMまで見入ってしまうCMばかりでした。「2011 51TH ACC CM FESTIVAL」テレビCM部門 総務大臣賞・ACCグランプリ
九州旅客鉄道株式会社/九州新幹線全線開業/総集編
「2012 52TH ACC CM FESTIVAL」テレビCM部門 総務大臣賞・ACCグランプリ
トヨタ自動車/企業ReBORN/リボーン篇/出発篇/宇都宮・餃子篇/ヒッチハイク篇/ハワイアンズ篇/猪苗代湖篇/工場篇/石巻篇
本田技研工業/企業/負けるもんか(プロダクト)
「2013 53TH ACC CM FESTIVAL」テレビCM部門 総務大臣賞・ACCグランプリ
ナイキジャパン/ナイキベースボール/宣誓
「2014 54TH ACC CM FESTIVAL」テレビCM部門 総務大臣賞・ACCグランプリ
サントリーホールディングス/ペプシNEX ZERO/桃太郎「Episode.ZERO」篇/桃太郎「Episode.1」篇
過去5年間のACCグランプリ受賞テレビCMと比べると、雰囲気といい、メッセージの強さといい、エンタテイメント性を全く見せず異様です。
東海テレビ、2014年はゴールド受賞してた
東海テレビは、2014年にはACCゴールドを受賞していました。
2014年受賞作品は、東日本大震災から3年が経った福島で「伝えつづける」をテーマに撮られたテレビCMです。
東海テレビ/自社キャンペーン/特別な日篇/ふたつの取材班篇/記者とカメラマン篇/気持ち篇/震災バブル篇/忘れないで篇
自分自身も含めて、テレビ離れが進んでいる昨今、受信局でもなんでもないけど、東海テレビを応援したくなってきました。
誠実さは作品にでますね。
これからの東海テレビの製作テレビCMも期待したいです。